職務経歴書・面接対策

職務経歴書にいいことばかり書いてはいけない

📅 2026.07.24 ⏱ 読了時間:約7分
目次

職務経歴書では、自分をよく見せる必要があります。しかし、成功実績だけを並べても、採用担当者は本当の実力を判断できません。

「いいことばかり書かない」とは、欠点を告白することではありません。成果を出す前の課題や、失敗を修正した過程まで書くことです。40代の職務経歴書の基本的な書き方については別記事(→ 40代の職務経歴書の書き方)で解説しています。

課題、行動、結果をセットで示すと、仕事の進め方まで伝わります。40代の職務経歴書では、実績の大きさだけでなく、成果を生み出した過程を見せましょう。

成功実績だけでは、本人の力か分からない

「売上を2倍にしました」と書けば、目立つ実績にはなります。しかし、その一文だけでは、本人が何をしたのか分かりません。

市場全体が伸びていたのかもしれません。人気商品が発売された結果かもしれません。前任者が作った仕組みに乗っただけとも考えられます。

採用担当者が知りたいのは、数字の裏側です。どの課題を見つけ、何を変え、どんな結果を出したのかを確認しています。

職務経歴書では、次の順番で書きます。課題となっていた悪い状態。自分が取った行動。行動によって生まれた結果。

たとえば、次のように書きます。

「広告費が月110万円まで増えていました。媒体別の費用対効果を見直しました。広告費を70万円へ抑え、売上を2倍にしました」

この書き方なら、売上を伸ばした事実だけでは終わりません。数字を確認する力と、無駄を見つける力も伝わります。

成果だけを書くより、本人の仕事が見えます。採用後も同じ考え方で改善できると判断されやすくなります。

失敗のリカバリーこそ、20代には書けない経歴になる

仕事は、最初からすべて成功するものではありません。新しい施策を始めても、想定どおりに進まないことはあります。

採用担当者が見ているのは、失敗の有無ではありません。失敗したあとに、どのように立て直したかです。

たとえば、次のような経験です。

「新しい営業管理表を導入しましたが、入力項目が多く定着しませんでした。現場の意見を聞き、項目を半分に削減しました。その後は全員が毎日入力する運用へ変わりました」

この内容では、最初の施策は失敗しています。しかし、失敗を放置せず、原因を確認して修正しています。

ここから伝わるのは、成功体験だけではありません。現場の反応を見る力や、計画を変える柔軟さも伝わります。

20代では、失敗後の立て直し経験がまだ少ない人もいます。40代は、さまざまな問題を経験してきた年代です。

失敗から立ち上がった経験は、年齢を強みに変えます。成功だけを並べるより、経験の厚みが伝わる職務経歴書になります。

書くべき「悪いこと」とは何か

職務経歴書に書くべき悪いことは、自分の性格や欠点ではありません。成果を出す前に存在していた、仕事上の問題です。

たとえば、次のような状態です。

こうしたマイナスの状態があるからこそ、改善後の成果が際立ちます。

悪い例

「営業課長として10人を管理し、目標達成率110%を実現しました」

数字は書かれていますが、本人が何をしたのか分かりません。もともと成績のよいチームだったとも考えられます。

良い例

「チームの目標達成率は70%でした。商談内容を確認したところ、提案方法が担当者ごとに異なっていました。営業手順と提案資料を統一し、半年後に目標達成率を110%へ改善しました」

良い例では、課題と原因が書かれています。さらに、自分が取った行動と改善後の数字も確認できます。

実績の説得力は、数字の大きさだけでは決まりません。成果が出るまでの流れによって変わります。

誇張しすぎない|退職理由との整合性を保つ

職務経歴書では、自分を大きく見せすぎないことも必要です。実績を誇張すると、面接で矛盾が生まれます。

たとえば、すべての事業を成功させ、部下からも信頼され、会社から高く評価されたと書いたとします。すると、採用担当者は疑問を持ちます。

「それほど評価されていたのに、なぜ退職するのか」と考えるからです。

職務経歴書は、採用担当者を納得させるための書類です。実際より優秀に見せて、相手を騙す書類ではありません。

失敗も、修正した過程も、成功も事実に沿って書きます。そのうえで、応募先の課題と重なる経験を選びます。

新規営業を強化したい企業なら、営業手順を整えた経験が響きます。離職に悩む企業なら、育成方法を改善した経験が伝わります。

相手が抱える悩みと、自分の経験を結びつけましょう。採用担当者が「自社でも力を発揮できそうだ」と感じる内容にします。

書いてはいけない「悪いこと」もある

悪い状態や失敗を書けばよいからといって、何でも書いてよいわけではありません。

前職や上司への不満は避けます。他人の失敗を責める内容も、印象を下げます。

改善していない失敗も書く必要はありません。応募先の仕事と無関係な長い反省も不要です。

自分を必要以上に下げる表現も避けます。「能力がなかった」「何もできなかった」と書いても、採用する理由にはなりません。

たとえば、次の表現は責任転嫁に見えます。

「部下の能力が低かったため、目標を達成できませんでした」

管理職としての行動が見えないためです。次のように書き換えます。

「育成方法が統一されていなかったため、研修内容と指導手順を見直しました」

問題の原因を自分の管理範囲で捉えています。さらに、改善へ動いたことも伝わります。

書くべきなのは、誰が悪かったかではありません。自分が何を確認し、どのように動いたかです。

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📌 この記事のポイント

職務経歴書にいいことばかり書かないとは、弱みを告白することではありません。成果が出る前の悪い状態と、そこから改善した過程を書くことです。

事実に基づいて仕事の進め方を示せば、実績の再現性が伝わります。一人で整理できないときは、転職エージェントから客観的な意見をもらう方法もあります。

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